雨漏り事情
正月もウォーキングに励んだ吉田です。
『ナゼそうするのか』(←お題)
血糖値を上げない為。病気になる前に事前に努力です。
さて、本題。
リフォーム工事を行うと、雨漏りしている現場をよく見かけます。最近では大型の工事が多く、天井を全部開けてしまうような工事では殆ど雨漏りした跡が確認されます。
日本の建築はその独特な気候への配慮もあって、通気できる構造が基本であり、その為の隙間が多いことから、雨の侵入に対しても2重3重の雨じまいを行っています。
しかし、その第一の砦が崩壊した時、第二の砦の腐食が始まり、当然年数が経てば雨漏りにつながります。(もちろん施工の不具合による雨漏りもあります)
こんな屋根、多いのではないでしょうか?
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瓦と瓦の入り隅部に板金が施工されている。谷樋などと呼ばれています。
『ナゼそうするのか』
この部位の形状は屋根の勾配や、その谷の角度などにより、現場によって千差万別で瓦では加工しきれない為、自由に現場で加工できる板金が採用された、ということでしょう。
しかも、既存建物ではここが銅板であることが多い。
『ナゼそうするのか』
銅板の耐久性は半永久と考えられ、歴史的建造物の屋根などに多く採用されてきたから、ということでしょう。
しかし、酸性雨の影響も言われていますが、実情はこんな状態が多く確認されています。
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雨が集中して落ちる箇所に穴が開く。銅板の酸化です(だと思われます)。
第一の砦の崩壊です。
この下にはルーフィングが防水の為に施されていますが、カッターで切断できるような素材ですので、それほどの耐久性は期待できません。ここが原因で雨漏りする事は多くあります。
対策としてはステンレスなどの耐候性の高い素材で谷樋を再施工する、ということになります。
私は天井を開けた際は、雨漏り跡がないか必ず確認し、その原因を追究します。
『ナゼそうするのか』
折角綺麗にしたのに、雨漏りが原因でシミができたりしたら、それほど残念なことは無いから(お客様にとっても、我々にとっても)。
最優先は『永くもたせる為に今できること』
それが私のこだわりです。
次回は新築担当の浦山!
プチお題は最近寒いので『暖かく過ごす為に』