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エコハウスの概観 高断熱化編【エコハウスシリーズ】

/ 家づくりのレシピ /

松尾式エコハウスで大切な3つの設計ポイントの内の最後「建物の高断熱化」についてです。

建物の高断熱化は住宅建築においても今や必須ですが、松尾式エコハウスでの優先度は最後になっています。これは、3つの設計ポイントの難易度と費用対効果から見た優先度であって、高断熱化の重要度が他の2つのポイントよりも低いという意味ではありません。それどころか、そもそも高断熱化が確実にできているかどうかが他の2つの設計ポイントの結果に大きな影響を及ぼすため、重要度が非常に高いポイントです。


【エコハウスシリーズ】

①エコハウスで木造住宅のスタンダードを目指す

②エコハウスの概観 冷暖房設計編

③エコハウスの概観 パッシブ設計編

エコハウスの概観 高断熱化編

 

 

 

建物の高断熱化とは

室内外の熱が出入りするのを防ぐことです

一般的には、建物の屋根、外壁、窓、基礎など外部と接する部位に断熱材を詰めたり貼ったりすることで高断熱化します。例えば、外壁であればその壁の中に断熱材を詰めたり外壁仕上げ材の裏側の下地に断熱材を貼るなどして高断熱化します。

高断熱化は、各建築会社の考え方によって採用する断熱工法や断熱材に違いがあり、一概にこれが正解というものはありませんが、とても重要な工事箇所なので、その建築会社の断熱に関する考えや仕様の理由などについて、しっかりと説明してもらうことが大変重要です。

 

■高断熱ってそんなに大事!?(別の記事が開きます)

 

 

高気密化とセットが前提

高断熱化によって気を付けなければいけないのは、外壁内部や屋根裏での結露です。これには、室内の温かい空気が外壁内部や屋根裏などに漏れることが原因なので、その漏れが無い様建物の気密性を上げることで対策します。

住宅建築業界では、2010年代後半から気密の重要性が注目される様にもなり、今では建物の高断熱化には高気密化とセットであることが前提です。

 

■高気密高断熱住宅とは(別の記事が開きます)

 

高気密化とセットが前提

 

 

客観的な指標と基準があります

この高断熱化については、客観的な指標と基準があります。それが、Ua値(ユーエーチ)という指標とHEAT20という基準です。

客観的な指標と基準があります

 

Ua値は、屋根、外壁、窓、基礎など建物が屋外と接する部位の断熱性能を数値で表したもので、HEAT20とは

 

一般社団法人「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」

 

が提唱する建物の断熱性能のグレードを示す基準の呼称です。

 

断熱性能の公的な基準としては、2013年に公布された改正省エネ基準が最新ですが、これは、1999年制定の次世代省エネ基準とほぼ変わりません。当社では、もっと高い基準を掲げる民間団体HEAT20が定める「G2グレード」を採用しています。なぜなら、HEAT20 G2グレードと熱交換式第1種換気装置の組み合わせは、G2グレードよりも更に基準が高いG3グレードと同等の断熱性能を発揮でき、なおかつ、相当な費用を抑えることができるからです。

 

詳しくは、ぜひ下記をご覧ください。

■HEAT20 G2グレード+熱交換式第1種換気設備がお勧めの理由

 

 

また、気密性能はC値(シーチ)で表します。C値は、相当隙間面積のことで建物の隙間の無さを表します。

 


■Ua値とは? 建物の断熱性能を示す指標

■気密とは? 住宅に気密性が必要な理由

 

アイジースタイルハウスの断熱工事

これまでの述べてきた断熱性を実現するために、アイジースタイルハウスでは、建物の各部位に次の様な断熱工事をしています。

 

基礎断熱

鉄筋コンクリート製のベタ基礎の立上り部分とその立上りから1m程度の幅で底盤に発泡ウレタンを吹き付けます(下図、黄色の箇所)。また、基礎内部の空気が外部と出入りしない様、基礎立上り天端と土台の間に気密パッキンを設置し、気密性を上げます。(下図、桃色の箇所)

基礎内断熱

基礎断熱材

 

外壁断熱

内断熱(充填断熱)

調湿性、防音性、防虫性、防蟻性、難燃性に優れた天然繊維でできたセルロースファイバーを高圧コンプレッサーで圧密に詰め込みます(充填断熱)。

 

外張断熱

外壁の外張断熱をポリスチレンフォームとしており、これは外装仕上の塗り壁材の下地も兼ねており、コストダウンにもなっています。

外壁の外張断熱材ビーズ法ポリスチレンフォーム

 

天井裏断熱(最上階)

外壁内に詰める断熱材セルロースファイバーは、最上階の天井裏の断熱材としても使います。天井裏全面に約20㎝の高さになるよう吹き込みますが、非常に細かな形状を活かし狭い隙間にも十分に行き届いて隙間を作らない様にできることが、セルロースファイバーの利点です。

 

 

また、気密性を表すC値は0.5㎠/㎡以下です。

 

高気密高断熱あってのエコハウス

冒頭で述べた通り、松尾式エコハウス3つの設計ポイントの優先度は、対応の難易度と費用対効果から見たものであって、建物の断熱化の重要度ではありません。むしろ、この高気密高断熱がしっかりと実現された建物でこそ、優先度の高い「適切な冷暖房設計」「太陽に素直な設計」が効いてきますので、断熱化の重要性は非常に高いことをぜひ知っておいて欲しいと思います。

 

高気密高断熱あってのエコハウス

 


 

4回に渡ってお送りしたエコハウスシリーズはいかがでしたでしょうか?

 

生涯で何度も経験するものではなく何十年という長期のローンを組みながら実現する住宅建築だからこそ、私たちは一生モノの建物をご提供したいと願っています。この先の気候変動による様々な影響に耐え、室内ではずっと快適で健康に過ごせる高性能住宅が建てられる時代になってきました。

せっかくわが家を建てるなら、後悔の無い様にしたいとお考えであれば、私たちのエコハウスをぜひおすすめします。

ここでは書ききれなかった詳しいお話しを分かりやすく丁寧にお伝えいたしますので、どうぞ、お気軽にご来場ください

 

【エコハウスシリーズ】

①エコハウスで木造住宅のスタンダードを目指す

②エコハウスの概観 冷暖房設計編

③エコハウスの概観 パッシブ設計編

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