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2種類ある『耐震等級3』②

2021.2.22

昨日の続きで2種類ある『耐震等級3』についてです。

耐震等級3

おさらいです。
1)耐震強度の評価方法は3種類ある。

2)『耐震等級』があるのは品確法による性能表示計算と許容応力度計算の2種類

3)その2種類で同じ『耐震等級』という言葉を使うが実際の強度が異なる。

ということでしたね。

 

2種類の耐震等級で何が違う?

まずそもそも一般的に『耐震等級』といえば品確法の性能表示計算による『耐震等級』を指します。

 

なぜならば戸建て住宅で許容応力度計算を行う工務店はほとんど無いからです。

 

なぜ無いかといえば難しいからです。

品確法の性能表示計算もまあまあ詳細な計算を行います。

 

ただ耐震性の評価ということに関しては建物の荷重のとり方が概算であるため出てくる結果が「ちょっとここのところで強度足りなくない?」とか「ここでそんなに強度要らなくない?」という部分が出てきます。

 

そこへ行くと許容応力度計算ではかなり厳密に荷重を計算することが必要になってきます。

 

あ、なんで荷重のとり方が耐震の評価に重要かということですが
高校で物理を取っていた人は聞いたことがあると思いますが

F=ma であらわされるニュートンの運動の第2法則が関係しています。

数式が出てくると拒否反応が出てくる人もいるかもしれませんがそんなに難しい話ではありません。

F:地震の力、m:建物の荷重、a:地震の加速度なので

地震により建物が受ける力は建物の荷重が増えれば増えるほど大きくなることをあらわしています。

 

なので荷重を精密にとればとるほど精密な計算が可能になるということになります。

 

とはいえ性能表示計算の耐震等級3ぐらいの強度の建物なら強度的には及第点です。

実際に震度7の地震が2回も襲ってきた熊本地震で性能表示計算の耐震等級3の建物は17棟中1棟も大きな被害が出ておらずそのまま住み続けることができています。

 

ということでこれから家を建てようとしている人は品確法の性能表示計算による『耐震等級3』か許容応力度計算による『耐震等級2または3』の強度基準で建てましょう。

 

そういえば注意事項を一つだけ。

 

『構造計算』という言葉が結構気軽に使われることが多いのですが厳密に建築基準法で定義されていて時刻歴応答解析、限界耐力計算、保有水平耐力計算、許容応力度計算のことを指します。

 

時刻歴応答解析、限界耐力計算、保有水平耐力計算は耳慣れない言葉だと思いますが大規模建築物に使われる計算方法で戸建て住宅で使うことはほぼありません。

 

つまり品確法の性能表示計算は構造計算ではありません。ましてや仕様規定による壁量計算は構造計算と呼べるようなものではないことだけ付け加えておきます。

 

マニアックすぎる内容なのでほとんどの方はドン引きしたと思いますが詳しく聞きたい特殊な人はいつでも聞きに来てください。

 

↓こちらの記事でも耐震等級について解説しています。

「耐震等級3とは何か?お勧めの耐震等級と算定方法」

 

最後に

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で、オープンイベント行います。

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ということで、ではまた。

 

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