もし家を建てるなら

もし家を建てるなら

平屋建てとは?費用は高くなる?土地の広さは?

/ 家づくりのレシピ /

平屋建て住宅への建築需要一定の割合を占める様になってきました。

平屋建ては、爆発的なブームと言うよりジワジワと浸透する形で世代を越えた人気の住まい方の一つとして定着した感があります。

弊社でも、平屋のご相談が以前よりも増えている事実や平屋の見学会の人気が高い事などからも実感しています。

今回は、そんな平屋建てについての基本的な知識やメリットとデメリット、2階建てとの費用の違いなどについて書きます。

(本記事は、2019年9月26日の内容を改訂し、再公開したものです。)

 

 

1.平屋とは

住宅における平屋とは、階層が1階層の建物の造りを指します。つまり、1階建ての建物です。

2階建以上の建物と比べ構造を単純化できる分、耐震面が有利であったり、上下階の移動がないので平面計画の柔軟性が高かったり、住まい手の身体的な負担を軽減できるなど、平屋ならではの特徴があります。

同じ面積の建物であれば、2階建以上の住宅より平屋建の方が広い面積の土地が必要なことから、地価の高い地域では平屋を高級住宅と位置付ける傾向もあります。

 

和風平屋住宅
アイジースタイルハウスの平屋住宅の事例(和風)

 

洋風平屋建住宅
アイジースタイルハウスの平屋住宅の事例(洋風) 【↑施工事例に飛びます】

 

2.平屋のメリットとデメリット

国内では、木造住宅と言うと2階建てであることが多く、馴染みもある分その暮らしも想像しやすいと思います。これが平屋建てとなると、事例が少なく、本などで間取りを見てもその良し悪しを判断しにくいのではないでしょうか。

そこでまず、平屋での暮らし方や構造上のメリットとデメリットについて、要点を抑えましょう。

 

2.1.平屋のメリット

■多様な平面計画を実現できる

垂直方向の移動がないので、パズルの組合せの様に自由度の高い間取りを計画できます。もちろん、構造計画を無視してはいけませんが、2階建以上の建物の様な上下階の動きがなく、上階からの荷重による制限を受けないので、住まい手が希望する間取りを実現しやすいのは平屋ならではの最大のメリットでしょう。

 

■合理的な空間活用やコストダウンができる

平屋で良く言われるのが、階段が無い事によるスペースの有効活用です。2階建ての場合、階段が占める面積約2坪(4帖、6.6㎡)程度を別の用途に使えると言うことです。しかも、その他にも節約できるスペースは他にもあります。それは、2階建ての場合の各部屋に行く為に避けられない廊下などです。平屋にする事で、階段と同じ様に廊下も他の有効なスペースに活用できます。あるいは、それらのスペース分だけ床面積を削減すればコストダウンにもなります。

 

■世代を選ばない安心の居住性

上下階の移動がない事から、加齢などで身体機能が低下しても、身体への負担は軽くて済みます。また、階段が無いので踏み外しなどによる落下事故の心配もありません。これは、また、子育て世代にとっては、全ての移動が水平方向で済むシンプルな動線であることで、お子様の様子を確認しながら家事ができるなど、平屋建てには大きな安心感を持てます。

■メンテナンスコストの節約

木造住宅の代表的なメンテナンスと言えば、屋根と外壁の再塗装ですね。その際、2階建てでは、屋根や2階の外壁など高所作業のための足場が必要となります。しかし、平屋の場合、その足場の高さが半分で済んだり、場合によっては不要とすることができます。これは、定期的なメンテナンスを必要とする建物の場合、長期で考えると大きなコスト削減につながります。

 

余談ですが、弊社アイジースタイルハウスの建物は、そもそもこのメンテナンスを大幅に不要とする仕様としています。詳しくは、コチラをご覧ください

 


アイジースタイルハウスの平屋住宅の事例 【↑施工事例に飛びます】

 

 

2.2.平屋のデメリット

■一定以上の広さの土地が必要

延べ床面積が同じ35坪の建物であれば、1階層の床がその全てを占める平屋建ては、当然2階建てよりも広い敷地が必要です。例えば、同じ床面積の平屋と総2階の建物であれば、単純に1階の床面積の比は2倍になります。

 

例えば、延べ床面積35坪の総2階と同じ部屋数の平屋建てについて、法規制である用途地域の観点から考えてみます。

各階の床面積は単純に17.5坪ですが、これを平屋建てで考えると、1階と2階を結ぶ階段面積が各階ごとに約1坪ずつ不要になり、更に2階の廊下等の部分も不要になることが分かりますね。仮にこの不要部分を1.5坪(畳3帖)とすると

 

【1階分の間取りとして必要な平屋建ての広さ】
17.5-1=16.5(坪)

【2階分の間取りとして必要な平屋建ての広さ】
17.5-(1+1.5)=15.0(坪)

 

となり、これらを合わせた31.5坪が建物の土地に占める大きさです。

仮に、低層住居専用地域系の用途地域(※1)に多い建蔽率(※2)50%の土地とすると、63坪(31.5/0.5)の敷地が必要となります。同じ延べ床面積の単純な総2階であれば、敷地面積は35坪で済むことを考えれば、平屋建てにはどの程度大きな土地が必要になるか、ご理解いただけるでしょう。

(※1)土地に建てる事のできる建物の用途や大きさ、高さの制限について、各自治体ごとに指定する地域。
(※2)敷地面積に占める建物の投影面積の割合)

 

■陽当たりの不利な中央部

水平に間取りをつなげて行く平屋は、建物が大きいほど四方を他の部屋で囲まれ陽当たりの悪い空間ができやすいと言うジレンマがあります。間取りの自由度の高さが特徴の平屋も、間取りを好き勝手に配置した結果、窓が無くて陽が入らない部屋があっては、いくらその部屋が広くても快適に過ごすことはできません。

 

 

3.平屋の方が高い?

メリットとデメリットの主なもので見れば、デメリットの方が少ない様です。ここで、「『平屋の方が費用が掛かる。』と聞いたことがあるが、これは、デメリットでは?」と思った方もあるかもしれません。ところが、先の「■合理的な空間活用ができる」で述べた「階段と廊下等のスペースを節約できる」ことを考慮すると、費用が増加する面と削減される面の加減から、一定の差額に抑えられることが理解できます。

 

確かに、平屋建てと2階建ての建物が「全く同じ面積」なら、建築費は平屋の方が掛かるでしょう。なぜなら、平屋は2階だった部屋が丸ごと1階に配置されている分、屋根と基礎の面積がそのまま増えることになり、その分の工事費(主に材料費と施工費)が増すからです。

 

しかし、これはそもそも比較対象が間違っています。

平屋の特徴は、同じ居室と非居室を含めた全空間の面積が2階建てと全く同じであれば、階段と廊下が不要となる分、延べ床面積を小さくできることが平屋の特徴でしたね(下図参照)。逆に、建物自体が「同じ面積」であれば、階段と2階の廊下の床面積分を他の用途に使うことができる平屋の方が、より多用途(多機能)な建物となるので、公平な比較にならないからです。

ですから、「平屋の方が費用が掛かる」のは、そもそも比較対象が間違っていると言うことです。

同じ条件の2階建と平屋建の床面積比較

この図に示す通り、平屋建ての場合は

・(※1)の内、屋根、基礎の面積が2階建てよりも増加する。
・(※2)の床面積が2階建てから削減される。

となるので

①平屋建ての方が屋根や基礎が広くなる分、コストアップ。
②平屋建ての方が総面積が抑えられる分、コストダウン

(ただし、同じ間取り構成とそれらが同じ容量であること。)

となる事が分かります。

 

ここで、

①によるコストアップは、増えた床面積分の「坪単価」相当ではなく、増えた「屋根」と「基礎」の面積分だけの増額です。それに対し、②によるコストダウンは、2階の部屋ほど広い面積でないとは言え、階段と2階廊下の面積が丸ごと不要になる分「坪単価」に近い金額を減額できると言うことが読み取れます。この事から、2階建てから平屋にしたところで、コストが上がるか下がるかは、実際のプランで比較しなければ分からないと言うのが正しい見方です。

 

おおざっぱに言ってしまえば、平屋建てとした事でコストアップになったとしても、それはかなり小さなもので、それよりも、多くのメリットの方が日々の暮らしに恩恵があると思えるなら、積極的に平屋を検討すべきです。

平屋建住宅にも様々なデザインがあり、和洋どちらも個性的なお宅にすることができます。

 

↓こちらに平屋建ての特集をご用意していますので、ぜひご覧ください!

平屋特集ページリンクバナー

/ 家づくりのレシピ /

浜松スタジオ

(EMOTOP浜松)

〒435-0016 静岡県浜松市中央区和田町439-1
TEL:053-466-4000

長久手展示場

〒480-1343 愛知県長久手市石場67
TEL:052-705-1255

名古屋スタジオ

〒465-0093 愛知県名古屋市名東区一社1丁目79
TEL:052-705-1255

豊橋スタジオ

〒441-8112 愛知県豊橋市牧野町143
TEL:0532-38-7420

PAGE
TOP