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耐震シミュレーションのススメ

2019.2.10

こんにちは、森です。

非常にご無沙汰しています。

これからは、ブログも真面目に取り組む予定ですので、どうぞお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

さて、突然ですが、昨年末から『耐震シミュレーション』の実用化に向けて取り組んでいます。

実は、この耐震シミュレーション、予想以上にすごいのでぜひご紹介させてください。

 

耐震シミュレーションソフト

耐震シミュレーションには、専用のソフトを使用します。

これは、耐震等級とか構造計算とかの小難しいものではなく、柱、梁、耐力壁などの構造要素を3Dで入力し、そこに実際に起こった地震(たとえば阪神大震災、熊本地震など)のデータを与えると、建物がどう揺れるか、どう壊れるかが3Dで見ることができるソフトウェアです。

地震による、建物の揺れのプロセスとその結果が非常にわかりやすいスグレモノです。

専門的な言い方で、動的解析とか時刻歴応答解析とか言ったりします。

 

耐震シミュレーションの事例

実際のシミュレーション結果です。

過去に設計した建物を阪神淡路大震災のデータで揺らしてみました。

耐震シミュレーションで倒壊しなかった建物

若干の変形は見られますが、なんとか倒壊せずに済みました。

 

次に、耐震等級3という一番頑丈な等級を取得している、とある建物でシミュレーションしてみます。耐震シミュレーションで倒壊した建物

見ての通りペシャンコです。

もちろん、弊社の建物ではありません。

 

シミュレーションなんで、どんな条件でも、何回でもシミュレーション可能です。

この建物は、もう少し耐力壁の量とバランスを調整することで、阪神淡路大震災にも耐えることができるようになりました。

 

耐震シミュレーションの感想

昨年末から、かなりの数のいろいろな物件でシミュレーションした体感ですが、大きな地震に対して倒壊しないための有効な要素としては、耐力壁の量とバランス、そして水平剛性が大きなウエイトを占めていると実感しています。

また、耐震等級が2であろうが3であろうが、あくまで耐震等級の想定震度が震度6強程度のため、阪神淡路大震災や熊本地震の震度7の地震に対しては、まったく守備範囲外なことは意外と知られていません。

要するに『想定外の地震』の一言で片づけられてしまうということです。

まだまだ課題が多く、実用化にはもう少しかかるかもしれませんが、森ブログのファンの皆様には会社に内緒で特別にコソッと耐震シミュレーションするということができるかもしれません。(笑)

ということで、久しぶりの森ブログ、今日のところはここまで。

では、また。

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