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外張断熱工法の種類と特徴

2018.5.17

今回は、徐々に採用され始めた木造住宅における外張断熱工法の種類と特徴です。前回の充填断熱工法に続き、木造住宅の断熱工法についての第2回です。
建物の断熱性能の良し悪しは、建築現場での施工品質に掛かっていると言うことは前回お伝えした通りです。その点で、「外張断熱工法」(単に外断熱工法とも呼びます。)は、外壁の構造材(柱など)の外面に断熱材を貼ることで躯体がスッポリと覆われるため、充填断熱より高い効率で断熱することができるのが特徴です。
外断熱工法は、快適な室内環境を実現する上で大変有効な工法と言えます。

外張断熱の種類と特徴

 

1.外張断熱工法とは

充填断熱ができないコンクリート構造建築物の断熱方法の一つでしたが、充填断熱には無いメリットが注目され、最近では木造住宅でも良く採用される様になってきました。

下図、水色の線の部分に断熱材を張り付ける工法で、断熱材を屋根裏、外壁柱の室外側、基礎立ち上がりに設置します。(水色の線)

使われる断熱材は、いずれの部位も発泡プラスチック系のボード状の製品が一般的です。

基礎立ち上がりの断熱は屋外側か床下側のいずれかに施工します。

床下側に施工する場合は、現場吹付けタイプの硬質ウレタンを用いる場合もあります。

また、繊維系の断熱材ではグラスウールのボード状製品をもありますが、採用率は低い様です。

 

 

2.外張断熱工事の事例

■屋根(旭化成建材HPより)

断熱材を垂木(たるき:一定間隔に留めた細い木材)の間に固定します。

■外壁(IGスタイルハウスHPより)

断熱材をワッシャービスで留めています。

■外壁(旭化成建材HPより)

断熱材を胴縁(どうぶち:一定間隔で留めた細い木材)の上からビス留めします。

■基礎 発泡プラスチック系(旭化成建材HPより)

断熱材を接着剤で基礎コンクリートに貼り付けます。

■基礎 現場吹付けタイプ(IGスタイルハウスHPより)

専用の器具で所定の場所に吹付けると発泡して固化します。

 

3.外張断熱工法の特徴

外張断熱工法自体のメリットとデメリットは次の通りです。(※ 材料の特徴は「断熱材の種類と特徴」をご覧ください。)

■メリット
・構造体の外側から断熱材で覆い建物全体を断熱するため、断熱性能を上げやすい。
・ほとんどの設置箇所が広く平滑な為、断熱材による気密性を確保しやすい。

■デメリット
・被覆となる仕上材が損傷した場合、外部からの影響を受けた断熱材が劣化する可能性がある。
・断熱材を挟んで外壁の仕上材が躯体に留める為、長いビスが必要となり、外壁材の重量で仕上材が垂れる可能性がある。(下図参照)

使用する断熱材の形態(ボード状か現場吹付けか)による違いは、現場吹付けの方が狭小スペースにも断熱材が回り込むので、精度の高い施工ができる点です。

ただし、使用箇所は施工後の形状を問わない基礎の裏側などに限定されます。(充填断熱工法の場合は、外壁内、屋根裏の施工も可能です。)

 

4.最後に

断熱工事の材料と工法の特徴を別々に知ると、現場での断熱工事の実態が理解しやすくなります。

今回は、大きく2種類に分類される断熱工法の一方についてご説明しました。

外張断熱工法が持つメリットとデメリットを、現場ではどう活かし対策しているのか?を気に掛けて頂ける様、施工事例を示しつつ特徴を簡潔に述べました。

この工法だから絶対に大丈夫とか不適切と言うことはありません。

雑多な情報に惑わされず、その建築会社の断熱工事の材料と工法が、どの様に選択され現場で実践されているのかを、ご自身の耳と目で実際に確かめられることをお勧めします。

豆知識くん

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