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タダでは済まない長期保証制度

2018.6.28

タダでは済まない長期保証制度

特に大手にみられる住宅建築会社が提供する「長期保証制度」は、建築主に与えられる無償のサービスではありません。当たり前にすべきメンテナンスを、住まい手に代わり建築した会社が有償で行うもので、タダでは済まないのです。
近年、国として建物の長寿命化を目指す施策が増え、建て主にもその要望が強くなってきた世相を反映し、建物のメンテナンスを「長期保証制度」で実施すると言うサービスを謳う建築会社がかなり増えてきました。これは、長期の補償をお金で買うと言うことに他ならず、予想外の出費で慌てない為にも、ここはしっかりと理解しておく必要があります。

 

1.長期保証の仕組みと費用

1-1.木造住宅建築会社の長期保証制度は会社形態、規模を問わずほぼ同じ

長期保証制度をおおまかに言うと

①一定期間ごとの点検をその建物を建てた建築会社(またはその指定先)が行なう。

②点検結果に従った内容の補修(メンテンス)を「有償」で行う。

③建物の保証が一定期間延長される。

④以降、繰り返し。

⑤最長30年か60年のいずれかで保証終了。

となります。

点検のタイミングはほとんどの会社が10年毎で、有償メンテナンス後の保証延長も10年がほとんどです。(もちろん、例外はあります。)

 

1-2.わからない!有償メンテナンスの費用

この記事を書くにあたり、色々な建築会社の保証内容を調べましたが、ほぼ全てで有償メンテナンスの費用が、概算でも記載されていませんでした。

同じ仕様とデザインで建てた建物でも、建つ場所が違えば外部要因である温度、湿度、雨、風、雪などの影響が違うため、同じ築年数でも傷みの度合いや量が違うと言うことはあり得ます。現実には、近くを通る走行車の揺れによる影響だってあるかも知れませんしね。

そう考えれば、概算でも記載しにくいのかもしれません。

だからと言って、一定期間における木造住宅のメンテナンスには標準的な費用の目安が無い訳ではありません。
ネット上には、下記の様なある程度信頼のおける資料があったりするので、自分で調べることはできます。

木造住宅の長期メンテナンス費用(住宅産業協議会HPより)
・住まいと設備のメンテナンススケジュールガイド 30年版
・住まいと設備のメンテナンススケジュールガイド 60年版

費用を記載しない理由としては、「自社での長期保証」を考えると、目安で記載した以上の費用が掛かるとなった場合、建て主からクレームになるかもしれない、と言うリスクを考えているのかも知れません。

いずれにしても、目安が無ければ、点検した相手に言われるがままの費用でメンテナンスをせざるを得ないと言うことになり、これは、建て主であるあなたが負うリスクになります。

良心的な会社であれば、今までの実績を参考程度には教えてくれるかもしれません。
その会社が信用できるかを判断するためにも、契約する前にこの辺りもしっかり確かめておくのも良いと思います。

 

2.取り返しのつかない事になる前に知っておくべきこと

長期保証と言う名前から、建て主にとっては建物のメンテナンスと保証が受けられると言う安心感がある様に思えます。しかし、実態は指定のメンテナンスの実施を条件とした有償の保証で、実際にはいくら掛かるか分からない保証制度と言うことはお伝えした通りです。

そして、さらに注意が必要なポイントがあります。

2-1.保証期間内でも保証してもらえないケースがある

新築を生業とする建築会社にとって、一度引き渡した建物のメンテナンスは、瑕疵の発見やクレームのきっかけになるとの考えから、あまり積極的ではない会社が多くあります。しかし、近年の建物の長寿命化ニーズの高まりを受け、自社でのメンテナンスと長期保証をしない訳には行かないと判断する会社が増えてきました。

そこで、クレームなどのリスクを回避する仕組みが保証制度に盛り込んで、「提供サービス」として謳われているものが長期保証制度です。

この様な会社側の本音が、その制度の仕組みから見えてきます。

 

2-1-1.無条件で長期保証する訳ではない

「長期保証制度がありますよ。」と言われれば、「安心ですね。」と言いたいところですが、以下のポイントは理解しておきましょう。細部の違いはあっても、基本的な考えはほぼ同じです。

①建築会社が指定した時期に指定した箇所の有償メンテナンスを実施する。
②他社による増改築、改修が行われた時点で保証は終了する。

①は、これまで述べてきた内容で、メンテナンス費用の目安が示されず、予想外の出費の可能性があると言うリスクです。

そして、見落とすと危険なのが②です。
これは、自社建築の建物に他社が介入した時点で、それ以後の責任は持てません。従って、保証はできません。と言うものです。他社が関わった時点で建物に想定外の状況がおこる可能性があり、建物を建てた建築会社と言えど責任が持てないと言うことです。

理屈としては分かりますが、建て主にとっては厳しいものがありますね。

住宅を建てた建築会社は、一度引き渡してしまうとその後は疎遠になりがちです。引渡した瞬間から建物は傷んで行く一方ですから、建築会社は、施主との接点が多いほどクレームや面倒を拾うと言う意識になりがちです。
実際、いくらお願いしても来てくれず、ずっと放ったらかされていると言う様な話しを建て主が書くブログなどでも散見できます。

この様に、引渡し後一気に関係が薄くなる様な建築会社の場合、もし建物に困りごと起っても、建て主としては早期解決の為に、フットワークの良い別の建築会社やリフォーム会社に改装や補修などを頼んでしまうと言う事が十分に考えられます。
こうなった時、保証期間内に不具合が起きても、他社が介入した事実を上げられ、補修の対応をしてもらえないか、実費を丸々建て主が負担しての対応となる可能性があると言うことです。

 

3.まとめ

先進国で唯一、そして断トツと言って良いほど短命である日本の木造住宅。
さらに、夏は暑く、冬は寒くて当たり前。何とかしたいなら、暖房器具や冷房器具などの道具で何とかして下さいと言う、対症療法で良しとしてきたのが日本の戸建住宅業界の実態。

そんな戸建住宅事情も、ここ10年くらいは緩やかに変わり始め、快適や健康、長持ちと言った建て主本位の家造りにシフトしてきた建築会社が現れてきています。

しかしながら、長年、建てたらサヨナラと言う暗黙の関係から脱却できず、かと言って、建物の快適性と長寿命化に着手しなければ生き残れないと考える会社が、点検によってクレームを拾ったり、保証によって儲けられないのではなく、何とか利益につなげ様として考え出したのがこの「長期保証制度」と言う仕組みに思えてなりません。

制度自体は悪いとは思いませんが、必要な費用が分かりにくいのと、うっかりしていると保証期間内でも保証されないと言う事態になっては大変です。

夢を託す我が家の建築を実現するために、契約前には保証の内容をしっかり確認することをお勧めします。

豆知識くん

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