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住宅展示場では分からない、リアルな暮らし

住宅を建築しようと考えた時、まず思い浮かぶのは住宅展示場への訪問でしょう。

特にハウジングセンターは、一度に複数の住宅を見て回れる効率の良さがあり、一定の役割を担っているのは事実です。しかし、現実離れした大きさや贅沢な仕様、豪華な設備など住宅展示場の非現実的な建物では、日々の暮らしを委ね様とする人達にとって、住まい手ごとに異なる「リアルな暮らし」は分からないと思います。

とは言っても、そのリアルな暮らしを想像できる事は必要で、できれば実物大かつ等身大である事が理想です。

住宅展示場では分からない、リアルな暮らし

 

 

1.住宅展示場とは

来訪者に自社建物の良いところを見せるため、その建築会社の粋を集めて建てた渾身の一棟(時々、2、3棟)です。その規模の大きさや贅沢な仕様から、実際の施主が建てたリアルな住宅ではなく、あからさまに「商談用の住宅」と分かる建物です。

ハウスメーカーなどは、広大な敷地に数十社が集まるハウジングセンターと呼ばれる場所に建てる事が多い様ですが、地場の建築会社でも資金的に余裕のある所なら、自社敷地内に建てている場合があります。

実際、高額な維持費が掛かりますが、その費用はしっかりあなたが建てる我が家の建築費に添加されています。

かなり現実離れした住宅展示場は、衣料店のショーウィンドウに飾られた「お洒落で、ちょっと高めの服」と言うより、実生活では着ることの無い「ファッションショー用の服」に近いイメージです。

 

 

2.住宅展示場の建物の虚飾

実際に行くと実感できますが、住宅展示場の建物は以下の点で現実離れしています。

 

2.1.理想を反映した建物の大きさ

限られた敷地で数十社が競合しており、より目立つ為には建物の大きさが武器となります。50坪以上と言う建物もザラで、大きいほど部屋を広く見せることができ、室内のお客様はその部屋の広さに目を奪われ、建物全体が非現実的な大きさである事を忘れてしまいます。しかし、その部屋が実現できるのは、あくまで理想を反映した大きさの建物である場合だけです。

 

2.2.贅沢な仕様

贅沢といっても、天然の石や漆喰塗りの様に本物の自然素材を使う様な話ではなく、工業化製品である合板フローリングやビニルクロスなど一般的に普及している新建材で、その中でも特に価格グレードの高い製品を使っているという事です。

例えば、床材なら、ウォールナットの無垢フローリング材では無く「ウォールナット調」の合板フローリングや、ビニルクロスなら消臭効果や防汚性能に優れた多機能、高機能な製品ですが、新建材としては高額な製品が多用されています

もちろん、見た目はピカピカのツヤツヤでパッと見の高級感があります。これらを「良い仕様」と言うかは別として、見た目と金額的には確かに「贅沢な仕様」であり、これらがふんだんに使われた展示場の建物は、やはり非現実的と言えます。

 

2.3.豪華な設備

例えば、ジェットバスや音響装置でゆったりと楽しむ浴室。白鳥の首の様に優雅な曲線を描く水栓や手をかざすだけの吐水と止水を備えたキッチン。夜中に起きて用を足す時の、目に優しい便器内部の間接照明や流し忘れを気にしなくて良い自動洗浄。遠隔操作できる玄関の鍵など。便利な生活に心をくすぐられてしまう設備の数々。こんなの実現しようとすれば、住宅建築に占める設備コストが非現実的な割合になります

 

2.4.高性能住宅?この空調機の数はナニ!?

以前は、見た目と大きさが何より重要な住宅展示場でしたが、近年は少し様子が変わり、健康や快適をキーワードにした、建物の性能を売りにする建築会社が増えてきました。いわゆる、高気密高断熱住宅と言うものです。

そして、最近はどこもが「高性能」を謳うのですが、それとは裏腹な現実が展示場にはあります。

この写真は、実際にあるいくつかの住宅展示場の4棟の一面です。空調機の室外機が見えていますね。その数をご覧ください。1棟につき6台前後、最大11台の建物まであります。

スタッフ室やお客様をご案内する部屋ごとに空調機(エアコン)が設置されていると推測できますが、近年の住宅展示場は、揃えた様に高気密高断熱の高性能住宅である事を謳っているにも関わらず、この室外機の数であるのはとても矛盾していると思いませんか?

通常、高気密高断熱住宅であれば、各階に1台ないし2台、つまり最大でも4台程度の空調で十分足りる程の性能があるはずです。それが、実際には、多くの空調機を稼働させなければ快適な温熱環境を保てないと言うことをこの写真は物語っています。

 

これらの様に、やはり住宅展示場はファッションショーと同じで、リアルな暮らしをイメージするのはちょっと難しい建物です。

 

 

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