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土地を選ぶとき│市街化調整区域の農地について

2021.5.20

マイホーム新築と言えば、まず建物が建てられる土地が必要ですね。

土地には「市街化調整区域の農地」のような、法規制上素直に住宅が建てづらい土地もあるので、少しばかり注意が必要です。

土地情報は今や様々な方法で検索できるとても便利な時代ですが、その際「農地」とか「市街化調整区域」と言う表記を目にする事があります。

建物の建築が「基本的には」できないと言う前提になる土地ですが、実際には住宅用地として購入できる事もあります。

今回は、住宅用建築地として活用する際のハードルが高い「市街化調整区域の農地」についてのお話をします。

市街化調整区域の農地について

 

1.市街化調整区域の農地とは?

まず、基本的な規制について知っておきましょう。

この土地は、「市街化調整区域」にある「農地」ということで、市街化調整区域は「都市計画法」に基づき、農地は「農地法」に基づいた規制です。そして、それぞれについてそれぞれの法規制が関わるのは当然ですが、更に、「市街化調整区域」と「農地」の両方の属性を持つがゆえに、住宅としての活用にはより高いハードルのクリアが要求されます。

では、「農地」及び「市街化調整区域の農地」についての規制を見てみましょう。

 

① 農地法の許可証、届け出受理証が無ければ、所有権移転登記不可

② 農地を無断で宅地などに転用していると、地目変更登記不可

③ 農地が市街化調整区域にある場合、建築許可、農地転用許可が無ければ建築確認申請提出不可

更に

④ 農業振興地域内用地は、規制除外(建築可能にすること)半年以上の期間が必要

 

というもので、①と②は住宅ローンの借入れができなくなり、③は自治体(市役所など)に建築することの申請がそもそも受理してもらえないということになります。そして、④まで関わる土地(いわゆる「青字」(アオジ)という区域に係る規制)となると、建築可能にするための審査が年に2回しか行われず、申請時期によっては半年以上待たなくてはならないという縛りも関わってきます。

市街化調整区域の農地は郊外の土地で見かける機会が増えますが、すごく特殊なケースという訳ではなく、不動産業界や建築業界では良く知られている知識の一つです。しかし、一般の方にとっては馴染みが薄く、土地探しの際に、市街化調整区域や農地などの表記の意味するところが分かりづらく、その土地の購入を検討して良いのかどうか、迷ってしまいますね。

それでも、広さや価格が我が家の建築計画にちょうど良いという場合も多く、これらの規制をクリアできるのであれば、その土地を調べてみる価値はあると思います。

 

2.「市街化調整区域の農地」でも住宅が建築できる場合

農地は、住宅を建てられないということを前提とし、その上で様々な条件のもとで建築できる様にする方法が用意されている。という仕組みです。その仕組みと手続きは以下の通りです。

表の様に、農地であっても「市街化区域」(表のA)であれば、「農転」(農地転用=宅地など農地以外に転用する)届け出だけで建築可能になります。これは建築会社がやってくれます。届け出が受理されるのも、たいていの場合1週間程度なので建築計画の期間への影響もそれほど大きくありません。

注意が必要なのは、「市街化調整区域」(表のB)の場合です。

「農転」と「開発」の両方を申請し許可を受けることが必要で、許可までの期間も3ヶ月程度を要し、事前相談の状況や書類不備などによってそれ以上となることもあります。

更にその土地が「農業振興区域」にあるとなると、それらの申請の前に「除外申請」が必要で、これに半年以上を要することがあります。農業振興区域からの除外と市街化調整区域の農地の各種許可を合わせ、場合によっては1年以上を要するケースもあります

手続きは、建築会社が土地家屋調査士や司法書士などと協力して進めますが、市街化区域以外の農地の場合相当の時間を要するので、新築計画のスケジュールは、建築会社と一緒に十分な確認をしながら立てる事がとても大切になります。

が必要です。

 

3.手続きの相談先は建築会社一択

この様に、わが家の建築予定地が市街化調整区域の農地であれば、住宅ローンの借入と希望通りの引渡し(完成建物を受け取ること)を計画通りに実施するためには、段取り良くそして確実に建築地に関わる手続きを進めることが必須です。

そしてもし、これから建築地を購入するというのであれば、その手続きを相談する相手は、建築会社一択です。その土地の売買を仲介する不動産会社ではありません。なぜなら、土地の売買では、上記の手続きをするしないに関わらず売買契約が成立するからです。土地に建築ができるための各種手続きは、土地の購入後に住宅を建築する時になって初めて必要になるので、購入者が自分ですべきことになるからです。

ここで、既にお客様の手に渡っている土地の「住宅建築のための土地の手続き」は、持ち主以外で誰が一番関係が深いかとなると、それは、建築会社です。手続きに関係する土地家屋調査士や司法書士でもありません。建物が建てられる土地でなければ困るのは、施主(一般的には土地の持ち主)と建築会社ですから。

 

建築会社に相談する夫婦

 

そして、最後にここも重要です。

それは、土地購入の検討段階から建築会社に相談することです。

なぜなら、本当にその土地を購入しても良いかどうかの判断をする際の視点が不動産会社と建築会社では異なるからです。

建築のための手続きの有無が土地売買契約に関わらない不動産会社の視点では、「市街化調整区域の農地ですが、その分価格も抑えています。手続きさえすれば住宅建築可能な土地です。」となりますが、建築会社の視点では「市街化調整区域の農地なので、いくつかの手続きが必要です。売買価格とは別に、手続きに係る費用と期間が必要なので、お客様の建築スケジュールはこんな感じです。」となります。

つまり、住宅建築計画が実現できるかどうかの視点で見るので、お客様の希望通りに進められない様な条件があれば、客観的にアドバイスできるのは建築会社だからです。

そう考えると、土地購入の相談先は建築会社であり、相談時期も購入前、できれば土地探しの初期段階であることが望ましいです。

 

わが家の建築地として購入しようとする土地をお探しの方は、候補地が市街化調整区域の農地の様にクリアすべき建築条件が高い場合ではなくても、なるべく早めに建築会社にご相談される事をお勧めします。ちゃんとした建築会社なら、土地探しの段階から色々なアドバイスもしてくれますし、建築会社の知識レベルも分かる上、接客態度からも信頼できるかどうかの判断もできるからです。

豆知識くん

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